Parallel Universe Ⅳ インストラクション和訳

 9/11(金)~17(木)に開催されるParallel Universeのルールを紹介していきます。LMIの登録方法等についてはLMIのすすめをご覧ください。  

今大会では、プリンターを持っていなくてもpenpa-editorを用いてオンラインで参加することが可能です。使うのに慣れが必要なので、事前にインストラクションにある問題リンクなどから、ソフトを試しておきましょう。

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0. 目次

1. コンテスト概要

1-1. 部門とテーマ

 インドのPrasannaによるファンコンテストで、「我々とは異なるルールのパズルが広まっている並行世界」をイメージして作られたコンテストです。先月に続く第4回大会です。今回は、ルールが二重になったバリアントパズルが出題されます。3年前にインドで開催された、WPC2017のラウンドからの派生テーマになります。

1-2. 開催期間

 日本時間9/11(金) 23:30 ~ 17(木) 3:30   

 ※変更になる場合があります。

1-3. 制限時間と配点

 制限時間は120分、配点は1000点満点です。完答を目指すには8.33点/分のペースで問題を解いていくことになります。ペース配分の参考にしてください。  

 尚、制限時間内に全ての問題を解き終えて提出した場合、残り時間(秒)に応じて10点/分(=0.1666...点/秒)が加算されます。  

 また、本コンテストではInstant Gradingが採用されており、解けた問題のアンサーキーを送信するとすぐに正誤が判定されますが、誤答するとその問題に関しては配点に応じたペナルティがつきます。1度誤答すると配点の90%、そこから同じ問題で誤答する度に、配点の70%、40%、0%の得点しか得られなくなります。アンサーキーの入力ミスに注意しましょう。  

1-4. オンラインソールビング

本大会では、問題ファイルにリンクがついており、penpa-editorを使ってオンラインで問題を解くことが可能です。正解判定は無く、アンサーキーを通常のコンテストと同じように入力します。問題ごとに入力できる記号が変わるため、例題に貼られたリンクを使って練習しておきましょう。

2. 各問題のルールとアンサーキー

 今回出題される全20種類のルールとアンサーキーを紹介していきます。インストラクションはコンテストページからダウンロードできます(冒頭のリンク参照)。 

インストラクションは、Our Universeを参照してください。Their Universeは、並行世界のインストラクションで、読んで楽しむジョークです。

1. Araf (25点)
  • 盤面のすべてのマスをいくつかの領域に分けます。
  • 領域には、ちょうど2つの丸が含まれます。
  • 領域の面積は、この2つの丸に書かれている数字の、間の数になっていなければいけません。(数字と同じ面積ではいけません。)

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ領域に含まれるマスの長さを順に入力。2桁以上の場合、1の位を入力。
2. Araf Araf (50点)
  • Arafのルールに従って、盤面のすべてのマスをいくつかの領域に分けます。
  • 分けた領域について、隣り合う領域で2つずつペアを作ります。
  • ペアになった領域の面積の合計は、2つの領域に含まれる4つの丸数字のうち、最も小さい数字と最も大きい数字の間になっていなければなりません。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ領域に含まれるマスの長さを順に入力。2桁以上の場合、1の位を入力。
3. Spiral Galaxies (15点)
  • 盤面のすべてのマスをいくつかの領域に分けます。
  • 領域には、ちょうど1つの丸が含まれます。
  • 領域は、丸を中心とした、180°点対称の形になっていなければいけません。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ領域に含まれるマスの長さを順に入力。2桁以上の場合、1の位を入力。
4. Spiral Galaxies Galaxy (50点)
  • 盤面のいくつかのマスを領域に分けます。使わないマスもあります。
  • 領域には、ちょうど1つの白丸が含まれます。
  • 領域は、白丸を中心とした、180°点対称の形になっていなければいけません。
  • 使用したマスは、全体でひとつながりになるようにします。
  • 使用したマス全体で、黒丸を中心とした、180°点対称の形になっていなければいけません。
  • (黒丸が使用したマスに含まれるかどうかは指定されていません。)

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ領域に含まれるマスの長さを順に入力。2桁以上の場合、1の位を入力。不使用の領域も、アンサーキーでは一つの領域としてカウント。
5. Star Battle (20点)
  • 各行各列各ブロックに、2つずつ星を置きます。
  • 星どうしは、タテヨコナナメに隣り合いません。

<アンサーキー>  

  • 上の行から順番に、最も左にある星の列番号を順に入力。
6. Star Battle Battles (80点)
  • 各行各列各ブロックに、2つの白星と、1つの黒星を置きます。
  • 同じ色の星どうしは、タテヨコナナメに隣り合いません。
  • 異なる色の星どうしは、タテヨコに隣り合いません。

<アンサーキー>  

  • 上の行から順番に、黒星のある列番号を順に入力。
7. Stostone (125点)
  • いくつかのマスを黒マスにします。ひとつながりになった黒マスを石と呼びます。
  • 各領域に、ちょうど1つ石を入れます。
  • 石は、領域をまたいではいけません。(石どうしが隣り合ってはいけません。)
  • 数字は、その領域に含まれる石の面積を表します。
  • 重力に従ってすべての石を下に落とした時、盤面の下半分がちょうど埋まるようにします。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。
8. Stostone Stostone (35点)
  • Stostoneのルールに従って、盤面に石を入れます。
  • 重力は、下方向だけでなく、右方向にも働きます。下方向にすべての石を落とした時、盤面の下半分がちょうど埋まるようにします。また、右方向にすべての石を落とした時、盤面の右半分がちょうど埋まるようにします。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。
9. Double Back (60点)
  • すべてのマスをタテヨコに通る、交差や枝分かれのないループを作ります。
  • ループは、すべての領域に2回ずつ出入りします。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、矢印の方向に連続して進んだループの長さを順に入力。
10. Double Double Back (55点)
  • いくつかのマスをタテヨコに通る、交差や枝分かれのないループを作ります。
  • 黒い太線の領域は、灰色の線で2つに分割されています。
  • 灰色の線で区切られた黒い太線の領域の通り方は、「片方の領域についてすべてのマスを通り、2回出入りする。もう片方の領域は通らない。」または、「両方の領域についてすべてのマスを通り、それぞれ1回ずつ出入りする。」のどちらかになります。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、矢印の方向に連続して進んだループの長さを順に入力。
11. LITS (25点)
  • 各領域について、タテヨコに連続した4マスを黒マスにします。
  • 黒マスは、全体でひとつながりになります。黒マスが2x2のカタマリになってはいけません。
  • 同じ形の4マスの黒マスのカタマリが、領域をまたいで隣り合ってはいけません。(回転反転は同じとみなします。4マスの黒マスのカタマリは4種類あります。)

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。
12. LITS LITS (40点)
  • LITSのルールに従って、盤面に黒マスを置きます。
  • すべての黒マスを置いた後、その黒マスを4マスのカタマリに分割できるようにします。この時、すべてのカタマリが領域をまたぐように分割します。
  • この新たな分割についても、同じ形の4マスの黒マスのカタマリが隣り合ってはいけません。(回転反転は同じとみなします。)

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。
13. Skyscrapers (65点)
  • 各行各列に、1-Nまでの数字を1つずつ入れます。(Nは一辺の長さ。)
  • この数字は、ビルの高さを表します。
  • 外側の数字は、その方向からビルを見たときに、いくつのビルが見えるかを表します。ビルは、後ろにある低いビルを隠します。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、入れた数字を入力。
14. Skyscraper Skyscrapers (90点)
  • Skyscrapersのルールにしたがって盤面の内側に数字を入れます。
  • 外側から見えるビルの数を表すように、すべての盤面の辺にも数字を入れます。
  • 盤面の辺に書かれた数字も、ビルの高さを表すと考えます。
  • 盤面の角に書かれた数字は、その方向から盤面の辺に書かれた数字を見たときに、いくつのビルが見えるかを表します。ビルは、後ろにある自身と同じか低いビルを隠します。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、入れた数字を入力。盤面の辺に入れた数字も合わせて入力。
15. Kakuro (50点)
  • すべてのマスに1-9の数字を入れます。
  • 黒マスの数字は、その右/下にある、黒マスで遮られた列に入る数字の合計を表します。
  • 黒マスで遮られた列について、同じ数字が入ってはいけません。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、入れた数字を入力。黒マスは飛ばして入力。
16. Kakuro Kakuro (80点)
  • Kakuroのルールに従って、1-9の数字を入れます。
  • 灰色のマスに入った数字は、Kakuroのヒント数字としても扱います。つまり、灰色のマスから右または下方向に、次の灰色マス・黒マス・盤面の端にぶつかるまでの列に含まれた数字の合計を表します。
  • 灰色マスは、右と下方向のどちらの和を表すかはわかりません。(どちらも一致しても構いません。)

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、入れた数字を入力。黒マスは飛ばして入力。
17. Ovotovata (30点)
  • いくつかのマスをタテヨコに通る、交差や枝分かれのないループを作ります。
  • ループは、すべての灰色の領域を1マス以上通ります。
  • 灰色の領域の数字は、その領域からループが出た時、その数字のマス数直進し、直後に曲がることを表します。このルールは、ループのどちらの方向にも適用されます。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、矢印の方向に連続して進んだループの長さを順に入力。
18. Ovotovatatavotovo (40点)
  • いくつかのマスをタテヨコに通る、交差や枝分かれのないループを作ります。
  • ループは、すべての灰色の領域を1マス以上通ります。
  • 灰色の領域の白丸の数字は、その領域からループが出た時、その数字のマス数直進し、直後に曲がることを表します。このルールは、ループのどちらの方向にも適用されます。
  • 灰色の領域の黒丸の数字は、その領域にループが入った時、その数字のマス数直進し、直後に曲がることを表します。このルールは、ループのどちらの方向にも適用されます。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、矢印の方向に連続して進んだループの長さを順に入力。
19. Crazy Pavement (30点)
  • 各領域について、すべてを黒マスにするか、すべてを白マスにします。
  • 外側の数字は、その列の黒マスの数を表します。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。
20. Crazy Crazy Pavement (35点)
  • 各領域について、すべてを黒マスにするか、すべてを白マスにします。
  • 黒マスは、全体でひとつながりになり、2x2のカタマリになってはいけません。
  • 外側の数字は、その列の黒マスの数または白マスの数を表します。どちらを表すかは、盤面全体で同じになります。

<アンサーキー>  

  • 矢印のある列について、連続して同じ色になったマスの長さを順に入力。

3. 競技マナーの確認

  1. 複数のアカウントを使って同一のコンテストに2回以上参加しない。

  2. コンテスト中に他人・ソルバーの力を借りて解答しない。

  3. コンテスト期間中は、自分の参加が終わっていても問題や自分の得点に関する情報を発信しない。

以上のマナーを守ってコンテストに参加しましょう。

4. おまけ:コンテストを始める前のチェックリスト

  • インストラクションを読み、全てのルールとアンサーキーの形式について理解している。

  • あらかじめ本番のファイル ("Puzzle Booklet") をダウンロードしている。

  • PCにAdobe Flash Player が入っている。

  • プリンターがちゃんと動く。

  • プリンターのインクに余裕がある。

  • 手元に十分な数の筆記用具がある。

下の3つについては確認を忘れがちですが、しくじると競技中に無駄なストレスを抱えてしまうので、しっかり環境を整えておきましょう。

5. 文責

 panista