競技パズルのすすめ

 競技パズルの基礎知識と、オンラインコンテストを開催しているサイトを紹介します。後者については、各サイトの利用の仕方(登録方法・参加方法)についても記載してあります。

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目次

1. はじめに

競技パズルって何?

 まず、競技パズルとはどのようなものなのかについて説明します。
 ここでいうパズルとは、数独(ナンプレ)やイラストロジックといった紙と鉛筆で解くペンシルパズルのことを指します。本屋の雑誌コーナーに並んでいるパズルや週末の新聞に載っているパズルを思い浮かべていただければと思います。
 そして、競技パズルとは、出題されるペンシルパズルを決まった制限時間の中でできるだけ多く解き、得点を競う競技です。大きく分けて、Sudoku部門(数独)Puzzle部門(数独以外のパズル)があります。また、このような大会のことをコンテストと呼びます。
 コンテストには、会場に赴いて参加するオンサイトコンテストと、PCから参加するオンラインコンテストがあります。
 オンサイトコンテストの代表例は、年に一度開催される世界大会です。2018年11月には第13回世界ナンプレ選手権、第27回世界パズル選手権がチェコプラハで開催され、各国の予選を勝ち上がった計34ヵ国、計350人以上の競技パズラーが参加しました。選手は数日の間、朝から夕方までパズルを解き続けます。質の高いパズルがこれでもかというほど繰り出されることと、他国の選手との親睦が深まること、世界のトップ選手の解く様子を間近で見られるという点で、一度出場したらまた参加したくなるようなパズルの祭典です。
 下の画像は今年の世界大会の様子です( https://www.facebook.com/jppuzzles/ )。 f:id:citizen_puzzle:20181204204730j:plain  一方、オンラインコンテストは、世界大会の予選、腕試し、日々の練習として開催されるものです。世界各国のパズル連盟や有志のパズラーが数々のオンラインコンテストサイトを運営しています。オンサイトのコンテストと違って、PCとプリンターさえあれば、日本にいながら世界中のコンテストサイトにアクセスし参加できます。
 今回は、オンラインコンテストサイトについて、いくつかの例と利用の仕方を紹介していきます。

パズルコンテストにはどんな系列があるの?

 世界中で開催されているパズルコンテストですが、大きく分けて3つの系列があります。

① WSC, WPC (World Sudoku/Puzzle Championship)

 もっとも大きなコンテストは、オンサイトコンテストのWSC, WPC (世界大会)です。約30か国で別々の予選が行われており、選抜された4名の選手がチームを組んで出場します。個人戦と国別対抗戦が行われ、その年のチャンピオンが決まる大会です。日本では6月ごろに一発勝負のオンライン予選が行われ、代表選手4名、サブチーム4名の計8名が選抜されるのが恒例となっています。世界各国の予選ですが、その国以外の国籍の人も参加できるものがほとんどです。日本代表選手の多くが腕試しとして参加しています。

② GP

 もう一つ大きな大会にGP(数独グランプリ、パズルグランプリ)があります。こちらは個人のグランプリを決める大会です。毎年1月から8月にかけて、月に1回計8回の予選が行われます。問題は8か国が順番に出題し、総合成績によって予選順位が決まります。そして、予選上位10名の選手がオンサイト決勝大会(プレーオフ)への出場権を得ることができます。決勝大会はWSC, WPCの期間中に同じ会場で行われますが、完全に独立した大会です。こちらはチームという概念がないため、同じ国から何人でも出場することができます。

③ その他のファンコンテスト

 二つの世界大会の他に、有志によるコンテストが多数実施されています。作家のアイデアを競うという側面もあり、個性的な問題が揃っています。非常に多くの種類があるので、今回紹介するサイトをのぞいてみてください。日本では、定期的に出題されるコンテストページはまだありませんが、最近はTwitterを利用したオンラインコンテストが多数開催されていますし、年に数回オンサイトコンテストが東京で開催されています。

2. オンラインコンテストの基本

 コンテストサイトの紹介に入る前に、オンラインコンテストのイメージを掴んでおきましょう。

オンラインコンテストの流れ

 オンラインコンテストが具体的にどう実施されるか、ざっくり説明します。サイトごとに微妙に違うので、詳しくは紹介記事を参照してください。

  1. オンラインコンテストが実施されることが告知されます。
  2. 大会の1週間ほど前に、インストラクションが公開されます。インストラクションには、その大会で出題されるパズルの種類と点数、また解答の送信方法などが記載されています。大会中にルールを確認する時間はもったいないため、事前に全ての内容を読み込んでおきましょう。
  3. インストラクションと同時に、問題ファイルが公開されます。ただし、パスワードがかかっており、事前に開くことはできません。
  4. 開催期間になると、参加ページが公開されます。多くの場合Startボタンがあるので、押すと問題ファイルのパスワードが表示されます。同時にタイマーがスタートします。
  5. パスワードを使って問題ファイルを開き、印刷します。
  6. 印刷したパズルを鉛筆などで解きます。
  7. パズルを解き終わると、アンサーキー(後述)が分かります。これをアンサーキー入力用ページに入力し、送信ボタンを押すと解答が記録されます。
  8. 制限時間内に解ける限りのパズルを解き、アンサーキーを送信します。
  9. 制限時間を過ぎると、解答を送信できなくなります。
  10. 結果発表を待ちます。解き残した問題を解いたりして、余韻に浸ります。
  11. 開催期間が終わって数日後、結果発表が行われます。順位表を見て、一喜一憂します。

用語集

 先ほど出てきた言葉も含めて、競技パズルの世界でよく使われる用語を整理します。

  • S:コンテストのうち、数独が出題される部門のことです。誰かが「今週末はSの大会があるよー」と言っていた場合は、数独部門の大会があることを意味します。S部門では、9×9の普通のルールで解く問題のほか、対角線にも1から9までの数字が入るなど、通常ルール+追加ルールで解く問題も数多く出題されます。
  • P:コンテストのうち、数独以外のパズルが出題される部門のことです。P部門では、数字を埋めるパズル、マスを塗るパズル、ループを作るパズルなど多種多様なパズルを解くことになります。
  • アンサーキー:コンテスト中、問題が解けた時に運営側に提出する解答盤面の一部のことです。問題が解けたかどうかは、このアンサーキーが正しいかどうかによって判定されます。入力ミスで得点を逃すのは勿体ないので、制限時間が終わる前に間違いがないかしっかりチェックしましょう。
  • インストラクション:コンテスト開催期間の前に公開される、出題される問題の種類や配点が載っているファイルのことです。会話の中では「インスト」と略すこともあります。一通り目を通して、見たことのないパズルについては、例題を解いてコツをつかんでおくことが重要です。
  • 誤答:パズルが全て解けているのに、何かがわずかに間違っていることです。例えばアンサーキーを打ち間違えたり、一マス塗り忘れていたり。誤答をするとその問題の得点が0点になり、基本的に救済措置はありません。パズラーの敵。気を付けましょう。
  • フィニッシュ:コンテストの全ての問題を制限時間以内に解き終わることです。大抵のコンテストの場合、残り時間に応じてボーナス点が加算されます。

3. 紹介するコンテストサイト一覧と記事のリンク

GP予選

WPF SUDOKU / PUZZLE GRAND PRIX (SGP / PGP) ※12/20 記事公開

 世界規模の年間コンテストサイトです。

大規模コンテストサイト

Logic Masters India (LMI) ※12/6 記事公開

 初心者から上級者まで楽しめる多種多様なコンテストサイトです。

Logic Masters Deutschland (LMD) ※12/13 記事公開

 世界最大規模のパズル投稿サイトです。

国内予選

UKSC / UKPC (イギリス予選) ※1/10 記事公開

 初心者~中級者向けの予選です。

USPC / USSQ (アメリカ・カナダ・イタリア予選) ※1/17 記事公開

 夜更かしが苦にならない上級者向けの予選です。

WSC / WPC選抜大会 (日本予選)

 毎年6月頃に開催される日本予選です。

  • 日本パズル連盟(JPF)リンク:JPF
  • 紹介記事:WSC/WPC選抜大会のすすめ

日々の単問練習コンテストサイト

Fed-SuDoKu ※12/27 記事公開

 中級者~上級者向けの日・週替わり数独サイトです。

SudokuCup ※1/3 記事公開

 初心者向けの問題も出題される日替わり数独サイトです。

CrocoPuzzle

 日替わりパズルサイトです。

4. コンテストに参加する上での注意事項

 最後に、全てのオンラインコンテストに共通するマナーについて説明します。

1. 複数のアカウントを使って同一のコンテストに2回以上参加しない。
2. コンテスト中に他人・ソルバーの力を借りて解答しない。
→ いずれも失格扱いになります。開催者の善意を踏みにじる行為です。絶対にしないようにしましょう。

3. コンテスト期間中は、自分の参加が終わっていても問題や自分の得点に関する情報を発信しない。
→ まだ解いていない人の楽しみを奪ってしまうことになります。また、コンテストの難易度を類推できるような発言をすると、競技の公平性が保てなくなってしまいます。

 以上のマナーを守り、パズラーシップに則ってコンテストを楽しみましょう!

5. おわりに

 ここまで、競技パズルとオンラインコンテストサイトについて紹介してきました。今まで競技パズルを知らなかった方、知ってはいたけれどどういうコンテストがあるのか、どうすればコンテストに参加できるかわからなかったという方が一歩踏み出すきっかけになれば幸いです。

6. 文責

 白岡市民 (Twitter:Whitehill9)
 panista

7. 追記

 長文になりましたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。
 「日本の予選は?」「なんでCrocoがないんだ」「オンサイトコンテストも紹介してほしい」といった要望には順次お応えしていきたいと思っておりますので、本記事のコメント・白岡市民のTwitterのどちらかにご連絡ください。来年2月くらいから本格的に取り組む予定です。(白岡市民)

LMI SM 2019 Round4 インストラクション和訳

 3/8(金)~13(水)に開催されるLMI Sudoku Mahabarat 2019 Round4(Math Variations) のルールを紹介していきます。LMIの登録方法等についてはLMIのすすめをご覧ください。

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0. 目次

1. コンテスト概要

1-1. 部門とテーマ

 今回の部門はS(数独)、テーマは "Math Variations" です。四則演算(足し算、引き算、かけ算、割り算)を使う問題が出題されます。

1-2. 開催期間

 日本時間3/8(金) 17:30 ~ 13(水) 3:30

1-3. 制限時間と配点

 制限時間は90分、配点は100点満点です。完答を目指すには1.1点/分のペースで問題を解いていくことになります。ペース配分の参考にしてください。
 尚、制限時間内に全ての問題を解き終えて提出した場合、残り時間(秒)に応じて1.0点/分(=0.01666...点/秒)が加算されます。
 また、本コンテストではInstant Gradingが採用されており、解けた問題のアンサーキーを送信するとすぐに正誤が判定されますが、誤答するとその問題に関しては配点に応じたペナルティがつきます。1度誤答すると配点の90%、そこから同じ問題で誤答する度に、配点の70%、40%、0%の得点しか得られなくなります。アンサーキーの入力ミスに注意しましょう。

2. 各問題のルール

 今回出題される全7種類のルールを紹介していきます。お手元にインストラクションをご用意ください。インストラクションはコンテストページからダウンロードできます(冒頭のリンク参照)。
 括弧の中は6×6サイズの問題の場合のルールです。

2-0. 共通

<ルール>

  • 全ての行・列・太線で囲まれた3×3(2×3)のブロックに1から9(6)までの数字が1回ずつ入るようにする。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行・列について、入った数字を左・上から順番に入力する。
2-1. Mini Classic Sudoku(1, 1, 1, 1点)
  • 共通ルールに従う。
  • 6×6サイズの問題が4問出題される。
2-2. Classic Sudoku(4, 4, 4, 6点)
  • 共通ルールに従う。
  • 9×9サイズの問題が4問出題される。
2-3. Little Killer Sudoku(5, 13点)
  • 共通ルールに従う。
  • 外側の数字は、斜めの矢印の方向にある数字の合計を表す。(同じ数字が現れても良い。)
  • 6×6サイズと9×9サイズの問題が1問ずつ出題される。

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2-4. X Sums Sudoku(2, 8点)
  • 共通ルールに従う。
  • 外側の数字は、その列の手前からX番目までの数字の合計を表す。Xは、一番手前に入る数字と同じ。
  • 6×6サイズと9×9サイズの問題が1問ずつ出題される。

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2-5. Product Frame Sudoku(2, 10点)
  • 共通ルールに従う。
  • 外側の数字は、その列にある数字のうち、一番手前のブロックに入った数字の積を表す。角の数字は、斜めの列について考える。
  • 6×6サイズと9×9サイズの問題が1問ずつ出題される。

※9x9では、必ず3つの積を表します。6x6では、2つの積になる場所と3つの積になる場所があります。特に斜めの場合、手前2つの積になるので注意。
※インストラクションの6×6の例題の解答(下の図)には間違いがあります。R5C4は4ではなく5、R5C5は5ではなく4です。

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2-6. Difference N Sudoku(3, 15点)
  • 共通ルールに従う。
  • 2つの数字の差がNになっている場所全てに白丸がある。Nは解きながら決める(6x6では1から5のいずれか、9x9では1から8のいずれかの整数)。
  • 6×6サイズと9×9サイズの問題が1問ずつ出題される。

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2-7. Remainder Sudoku(4, 16点)
  • 共通ルールに従う。
  • 丸の中の数字は、2つのマスに入る数字のうち、大きい数字を小さい数字で割った時の余りの数を表す。(全ての場所で余りが示されているわけではない。)
  • 6×6サイズと9×9サイズの問題が1問ずつ出題される。

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3. 競技マナーの確認

  1. 複数のアカウントを使って同一のコンテストに2回以上参加しない。
  2. コンテスト中に他人・ソルバーの力を借りて解答しない。
  3. コンテスト期間中は、自分の参加が終わっていても問題や自分の得点に関する情報を発信しない。

以上のマナーを守ってコンテストに参加しましょう。

4. おまけ:コンテストを始める前のチェックリスト

  • インストラクションを読み、全てのルールとアンサーキーの形式について理解している。
  • あらかじめ本番のファイル ("Sudoku Booklet") をダウンロードしている。
  • PCにAdobe Flash Player が入っている。
  • プリンターがちゃんと動く。
  • プリンターのインクに余裕がある。
  • 手元に十分な数の筆記用具がある。

下の3つについては確認を忘れがちですが、しくじると競技中に無駄なストレスを抱えてしまうので、しっかり環境を整えておきましょう。

5. 文責

 panista
 白岡市

LMI PR 2019 Round3 インストラクション和訳

 2/22(金)~26(火)に開催されるLMI Puzzle Ramayan 2019 Round3 (Shading and Loops) のルールを紹介していきます。LMIの登録方法等についてはLMIのすすめをご覧ください。

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0. 目次

1. コンテスト概要

1-1. 部門とテーマ

 今回の部門はP(パズル)、テーマは "Shading and Loops" です。黒マスのパズルとループを作るパズル、そして黒マスとループの複合パズルが出題されます。また、日本とドイツそれぞれで有名なパズルが半々で出題されるようです。

1-2. 開催期間

 日本時間2/22(金) 15:30 ~ 26(火) 27:30
 ※変更になる場合があります。

1-3. 制限時間と配点

 制限時間は90分、配点は100点満点です。完答を目指すには1.1点/分のペースで問題を解いていくことになります。ペース配分の参考にしてください。
 尚、制限時間内に全ての問題を解き終えて提出した場合、残り時間(秒)に応じて1.0点/分(=0.01666...点/秒)が加算されます。
 また、本コンテストではInstant Gradingが採用されており、解けた問題のアンサーキーを送信するとすぐに正誤が判定されますが、誤答するとその問題に関しては配点に応じたペナルティがつきます。1度誤答すると配点の90%、そこから同じ問題で誤答する度に、配点の70%、40%、0%の得点しか得られなくなります。アンサーキーの入力ミスに注意しましょう。

2. 練習問題

 今回は、運営が練習問題を用意しています。以下リンクのスレッドの2レス目にあるので、参考にしてください。特に、Nurikabe Loop・Straight Loop・Cross Loopはクセの強いパズルのため、練習をオススメします。

Thread - Shading and Loops - 22nd - 26th Feb 2019 - Puzzle Ramayan & IPC Qualifier

 ただ、リンク先が若干不親切です。もう少しわかりやすいリンクがこちらになります。

Nurikabe Loop

LMD : Nurikabe Loop — Rätselportal — Logic Masters Deutschland

Straight Loop

LMD : Rätsel suchen — Rätselportal — Logic Masters Deutschland

maybepuzzles : geradeweg | Maybe Puzzles

また、Straight Loopは過去のドイツ予選Logic Masterなどで度々出題があります。

Cross Loop

なぜかスレッドのリンクでは一部問題が外れています。以下がLMDにある全問のリンクです。ただし、ほぼ全てバリエーションルールが追加されています。クラシックは1,2,16,17,18のみです(2019/02/22現在)。

LMD : Rätsel suchen — Rätselportal — Logic Masters Deutschland

3. 各問題のルールとアンサーキー

 今回出題される全8種類のルールとアンサーキーを紹介していきます。インストラクションはコンテストページからダウンロードできます(冒頭のリンク参照)。

1-3. Water Fun (Aquarium)(2, 2, 6点)
  • 盤面のいくつかのマスに水(黒マス)を入れる。
  • 外側の数字は、その列にある水のマスの数を表す。
  • 一つの領域内では、水は一番下の行から重力に従って順番に入れる。また、水面の高さは領域内で全て同じになる。 (U字型の領域など、水が分断されていてもこのルールを満たすようにする。)

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、ひとつながりの黒マス・白マスの長さを順番に入力する。

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4-6. Nurikabe(ぬりかべ)(2, 2, 9点)
  • 盤面のいくつかのマスを黒マスにする。 数字のマスは白マスになる。
  • タテヨコひとつながりの白マスのカタマリは、必ず数字をちょうど1つ含む。数字は、その白マスのカタマリの面積を表す。
  • 黒マスはタテヨコひとつながりになり、2x2のカタマリが出来てはならない。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、ひとつながりの黒マス・白マスの長さを順番に入力する。

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7-9. Shakashaka(シャカシャカ)(2, 5, 8点)
  • 盤面の白マスのいくつかに、黒の三角形を配置する。
  • 黒の三角形を配置した後の盤面の白い領域は、全て長方形か正方形になっていなければならない。
  • 数字は、そのタテヨコ4マスに配置される黒の三角形の数を表す。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、配置した三角形の数を入力する。 三角形がない場合は、0を入力する。

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10-11. Nurikabe Loop(1, 12点)

※注意 トケタ Vol.4などで出題されたNurikabe Loopとは異なるルールです。ループマスに2x2禁の条件が追加されます。

<Nurikabeの基本ルール>

  • 盤面のいくつかのマスを黒マスにする。 数字のマスは白マスになる。
  • タテヨコひとつながりの白マスのカタマリは、必ず数字をちょうど1つ含む。数字は、その白マスのカタマリの面積を表す。
  • 黒マスはタテヨコひとつながりになり、2x2のカタマリが出来てはならない。

<追加ルール>

  • 全ての黒マスを一度ずつ通るループができるようにする。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、矢印の方向に伸びている線の長さを順番に入力する。矢印の方向に伸びている線が無い場合、0を入力する。

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12-14. Simple Loop(1, 2, 3点)
  • 全ての白マスを一度ずつ通るループを作る。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、矢印の方向に伸びている線の長さを順番に入力する。矢印の方向に伸びている線が無い場合、0を入力する。

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15-17. Straight Loop (Geradeweg)(2, 5, 8点)
  • 全ての丸数字を通る、一つのループを作る。
  • 丸数字は、その数字を通る線の、直進部分の長さを表す。丸数字で線が曲がる場合、線の両側でその数字と同じ長さだけ直進する。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、矢印の方向に伸びている線の長さを順番に入力する。矢印の方向に伸びている線が無い場合、0を入力する。

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18-20. Cross Loop (Achtelwenden)(2, 5, 10点)
  • 全ての〇を一度ずつ通る、タテヨコナナメのループを作る。ループは〇以外の場所では交差しても良い。
  • 数字は、そのループが〇で曲がる角度を表している。1:45°、2:90°、3:135°、4:180°

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列、対角線)について、矢印の方向に伸びている線の長さを順番に入力する。矢印の方向に伸びている線が無い場合、0を入力する。

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21-22. Simple Loop with Shading(2, 9点)

※ヒント数字が、全て枠の外側にあるヤジリンと同じルールです。

  • いくつかのマスを黒マスにし、残りの白マスを全て一度ずつ通るループを作る。
  • 黒マスはタテヨコに隣り合ってはいけない。
  • 外側の数字は、その行にある黒マスの数を表す。

<アンサーキー>

  • 矢印のある行(列)について、矢印の方向に伸びている線の長さを順番に入力する。矢印の方向に伸びている線が無い場合、0を入力する。

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4. 競技マナーの確認

  1. 複数のアカウントを使って同一のコンテストに2回以上参加しない。
  2. コンテスト中に他人・ソルバーの力を借りて解答しない。
  3. コンテスト期間中は、自分の参加が終わっていても問題や自分の得点に関する情報を発信しない。

以上のマナーを守ってコンテストに参加しましょう。

5. おまけ:コンテストを始める前のチェックリスト

  • インストラクションを読み、全てのルールとアンサーキーの形式について理解している。
  • あらかじめ本番のファイル ("Puzzle Booklet") をダウンロードしている。
  • PCにAdobe Flash Player が入っている。
  • プリンターがちゃんと動く。
  • プリンターのインクに余裕がある。
  • 手元に十分な数の筆記用具がある。

下の3つについては確認を忘れがちですが、しくじると競技中に無駄なストレスを抱えてしまうので、しっかり環境を整えておきましょう。

6. 文責

 panista

LMI Get Overlapped! 難問解説

 2019/2/15~21に開催されたLMI Get Overlapped の最低正答率問題、10 Irregular Sudokuの解説をしていきます。

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0. 目次

1. はじめに

 23点の問題で、2合体としての最高配点でした。コンテストが難問だらけのため、触ってみてすぐ諦めたり、そもそも見ていないという人も多いかもしれません。

 以下の解き方は、必ずしも最速の解き方とは限りません。また、この問題では強力な全体制約がありますが、今回はこれを使わない方法で解いていきます。最後に全体制約を使ったショートカットを紹介します。

2. 解説

 ※問題解説では、RとCを使ってマスを示します。例えばR3C7は、3行7列目のマスのことを指しています。今回は、12行12列まであります。

まずは絶対に知っておかなければならない基礎知識から行きます。2つの盤面が重なっており、それぞれの盤面について列に1-9の数字が出現するため、図のタテの灰色3マスや、ヨコの灰色3マスには同じ数字の組が入ります。この制約はコンテスト全体で常識として用いられています。Irregular Sudokuだけ枠が特殊ですが、classic形状と同じように成立することに気を付けましょう。

以後、これを「基本手筋」と呼びます。

今回の場合、タテで示した組は814になることが分かり、数マス埋まります。

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それから、中央の3x3の領域の中央が5だとすぐに分かります。また、19の二国同盟、246の三国同盟があります。ここまではいいのですが、慣れていないと、これだけで手がとまってしまうかもしれません。

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まずは、C6を見てみましょう。7が入るマスはR9しかありません。

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次に注目する数字は3です。3が入らないマスを緑で示しています。ここでR6を見ます。星のマスに3が入ってしまうと、「基本手筋」によって破綻します。なので、R6C9に3が入ります。

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次に、C7を見ます。R1にはやはり「基本手筋」から3が入りませんから、3が入るのはR9です。

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C8に3の予約があるので、灰色マスに3は入りません。よって、R4の3の予約から、R3C8が3となります。

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3を埋めきるとこうなります。左上は決まりません。

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次に注目するのは8です。中央右上のブロックで8が入るマスは一つしかありません。

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C1、C2の8の予約から、いくつか候補マスが消えます。C4の星のマスは「基本手筋」から8が入りませんから、R9にも予約ができます。この予約で消せるのは、R9C9だけであることに注意しましょう。

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C12に8の予約ができるので、その下のブロックで8が決まります。

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次はちょっと高度です。C9の黒星の両方に8が入るとすると、C11で8が入らなくなります。よって黒星には8は入りません。(後で説明する全体制約2でショートカット可能です)

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結局、8はここまで決まります。

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次に見るのは5です。R9C2の5が「基本手筋」から決まり、すぐにR8C3が5になります。R4を見ると、「基本手筋」からR4C11に5が入らないため5の予約が発生します。R3を見ることでR3C5が5になります。

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R10の5の予約からR12C11が5になります。続けてR11C5が5だと分かります。5はここまでです。

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R6で「基本手筋」を使いましょう。7が入ることと、79の二国同盟が分かります。

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まだまだ「基本手筋」を絡めた手筋が続きます。次に注目するのは4です。R7とR9で「基本手筋」を考えると、星マスに4は入りません。

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よって、R8C3が4、続けてR9C9が4と分かります。

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まだこまごまと埋まるマスはあるのですが、そろそろ本問題の最も重要なポイントを考えましょう。R9で「基本手筋」を考えると、C1とC11で同じ数字が入ります。これを仮にAと置きましょう。さて、右側の盤面の下4行を切り取ると、1-9が4回ずつ現れます。一方、下の方にある4つのブロックを合計しても、1-9が4回ずつ現れます。つまり、灰色マスに入る4つの数字の組は等しくなるはずです。よって、星マスがAだとわかります。

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更に、盤面中央下にあるブロックでAが入るマスを考えてみると1マスしかありません。しかし、そのマスにはすでに1が入っています。つまり、Aは1だと分かりました。

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これによって、1の場所が全て決まります。他の数字の予約も一気にほどけていきます。

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ここからも実はそんなに簡単ではないですが、あとひと踏ん張りです。まず、R8C1が6だと分かります。R8で「基本手筋」を考えると、3つの数字の組は4,6,9だと分かります。よって、R8C2は9です。あとは埋めるだけになるはずです。

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3. おわりに

 23点どころではない、何とも重たい問題でした。はたしてこれを仮定せずに解いた人はいたんでしょうか...? 今回の解説は、独立した手筋が多々含まれているため、順序を変えても解ける箇所がありますし、もしかしたら不要な議論が含まれているかもしれません。本番で最短ルートを辿れるわけでもありませんし、ご容赦ください。

4. 全体制約

このルールには強力な全体制約があります。(Twitterで議論されていましたが、鍵垢のため引用はしません。)

1つ目。重なっている6x6マスに、1-9が4回ずつ現れます。つまり、下の図の灰色マスには、1-9が2回ずつ現れます。1が入る場所を考えてみると、実はR4C5が1と初手で決まり、解き方解説の最後の部分をカットすることができます。作者がこれを想定しているのかどうかは微妙なところです... f:id:citizen_puzzle:20190220045546p:plain

2つ目。図の灰色の3x3マスに、1-9が1回ずつ現れます。これも一部議論をショートカットできるため有用でした。 f:id:citizen_puzzle:20190220045550p:plain

証明ですが、どちらも盤面にブロックが14個、列が2盤面合わせて18列あることを使えば示すことができます。パズル解析学(?)の練習問題としてどうぞ。

5. 文責

 panista

LMI February Sudoku Test インストラクション和訳

 2/15(金)~19(火)に開催されるLMI February Sudoku Test(Get Overlapped!) のルールを紹介していきます。LMIの登録方法等についてはLMIのすすめをご覧ください。

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0. 目次

1. コンテスト概要

1-1. 部門とテーマ

 今回の部門はS(数独)、テーマは "GET OVERLAPPED!" です。部分的に重なった複数の盤面を使った問題が出題されます。問題の種類は、Diagonal(対角線ナンプレ)やKiller(足し算ナンプレ)など、他の大会でもよく見られるものが多いです。

1-2. 開催期間

 日本時間2/15(金) 18:30 ~ 21(木) 5:00
※延長になりました。

1-3. 制限時間と配点

 制限時間は120分、配点は210点満点です。完答を目指すには1.75点/分のペースで問題を解いていくことになります。ペース配分の参考にしてください。
 尚、制限時間内に全ての問題を解き終えて提出した場合、残り時間(秒)に応じて2.0点/分(=0.0333...点/秒)が加算されます。
 また、本コンテストではInstant Gradingが採用されており、解けた問題のアンサーキーを送信するとすぐに正誤が判定されます。

2. 各問題のルール

 今回出題される全9種類のルールを紹介していきます。お手元にインストラクションをご用意ください。インストラクションはコンテストページからダウンロードできます(冒頭のリンク参照)。

2-0. 共通

<ルール>

  • 全ての行・列・太線で囲まれた3×3のブロックに1から9までの数字が1回ずつ入るようにする。

<アンサーキー>

  • 指定された行・列について、入った数字を左・上から順番に入力する。
  • アンサーキーは、問題ごとに、"Answer: A: 4th row, B: 6th column"のように指示される。この例の場合、上から4列目の数字、左から6行目の数字を解答する。
2-1. Classic Sudoku(3, 5, 8, 12点)
  • 共通ルールに従う。

※普通の数独です。

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2-2. Doubles(6, 14点)
  • 共通ルールに従う。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-3. Diagonal(12点)
  • 共通ルールに従う。
  • 線で示された盤面の対角線にも、1から9までの数字が1回ずつ入る。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-4. Killer(18点)
  • 共通ルールに従う。
  • 点線で囲まれた領域の左上の小さい数字は、その領域に入る数字の和を示す。
  • 点線で囲まれた領域内では同じ数字は入らない。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-5. Non-consecutive(15点)
  • 共通ルールに従う。
  • 連続する数(5と6など)は、タテヨコに隣り合わない。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-6. Irregular(23点)
  • 全ての行・列・太線で囲まれたブロックに1から9までの数字が1回ずつ入るようにする。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-7. No Touch(17点)
  • 共通ルールに従う。
  • 同じ数字は、タテヨコナナメに隣り合わない。
  • 2つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。

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2-8. Treble(27点:部分点あり)
  • 共通ルールに従う。
  • 3つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。
  • アンサーキーは盤面ごとにあり、1つの盤面につき7点与えられる。全ての盤面のアンサーキーが合っていた場合、獲得点数は27点となる。

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2-9. Samurai(50点:部分点あり)

<ルール>

  • 共通ルールに従う。
  • 5つの盤面が重なっている。
  • 青色の領域の数字は、両方の盤面で使用する。
  • アンサーキーは盤面ごとにあり、1つの盤面につき9点与えられる。全ての盤面のアンサーキーが合っていた場合、獲得点数は50点となる。

※アンサーキーのために別盤面が用意されています。

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3. 競技マナーの確認

  1. 複数のアカウントを使って同一のコンテストに2回以上参加しない。
  2. コンテスト中に他人・ソルバーの力を借りて解答しない。
  3. コンテスト期間中は、自分の参加が終わっていても問題や自分の得点に関する情報を発信しない。

以上のマナーを守ってコンテストに参加しましょう。

4. おまけ:コンテストを始める前のチェックリスト

  • インストラクションを読み、全てのルールとアンサーキーの形式について理解している。
  • あらかじめ本番のファイル ("Sudoku Booklet") をダウンロードしている。
  • PCにAdobe Flash Player が入っている。
  • プリンターがちゃんと動く。
  • プリンターのインク(またはトナー)に余裕がある。
  • 手元に十分な数の筆記用具がある。

下の3つについては確認を忘れがちですが、しくじると競技中に無駄なストレスを抱えてしまうので、しっかり環境を整えておきましょう。

5. 文責

 白岡市民 (TwitterWhitehill9)